どの季節にもそれぞれの意味があり、始まりと終わりは常に背中合わせであること――。
夏から秋へ、生命の成長から静かな休息へ。そしてまた、新しい巡りがはじまります。こうして仲間と集い、季節の節目を大切に祝うことで、私たちは目の前に広がる自然や、想いを共有するコミュニティとのつながりを、より強く深く実感できるのです。
巡りゆく、美しき夏に乾杯を。
【伝承:オークの王とホリーの王】
夏至が近づくにつれ、オークの王とホリーの王が繰り広げる、壮大な戦いの気配が静かに満ちはじめます。
一年の半分を治めるのは、オークの王。青々とした芽吹きと伸びやかな枝葉、そして生命力あふれる夏の恵みをもたらすのは彼です。
しかし、影の中で自らの出番を静かに待ち構えているのが、ホリーの王。生い茂る夏の緑を枯らし、湖面に静かな霜の模様を描き、暗闇の幕の向こうへと太陽を隠します。
夏至と冬至。一年にふたつ訪れる節目の日に二人の王は相まみえ、主導権を懸けて対峙します。
光と闇。葉と棘。炎と影――。
今はまだオークの王が治める光の季節。けれど、巡る「季節の輪」は間もなく回りはじめています。やがてホリーの王が、再びその頭上に王冠を戴くその時へと向かって。